アートに包まれて眠れるお部屋を高円寺に発見。
アートに包まれて眠れるお部屋を高円寺に発見。
Kris Rocheが出演する「DISTRICT 81〜高円寺編〜」を見る
70年代~80年代初期のパンクを騒がせた場でもある高円寺は、いまでも多くのアーティストやクリエイティブが集う、サブカルの聖地。高円寺の南口から30秒ほど歩くと、道の一角に類を見ない独特なオーラを放つビルが見えてくるだろう。こちらがKris Roche出演、DISTRICT 81の高円寺編にも登場するBnA HOTEL Koenji(以下BnA)。もとはAirbnbを通して池袋の一部屋として展開していたのが世界中の観光客から注目を浴び、「高円寺のアートシーンをさらに元気づけよう」という思いと共に、昨年の3月、念願のホテルとしてオープンを果たしたのだ。
Kris Rocheが出演する「DISTRICT 81〜高円寺編〜」を見る
「僕たちは高円寺に新しいコミュニティを作ろうとしているんです。アートホテルというくくりで、アーティストに活躍の場を与え、アーティストがネットワークを広げられる環境を作る。実際にこのFront Desk Barをきっかけに知り合ったアーティスト同士が一緒に仕事をし
BnAは、主に高円寺を拠点とするアーティストたちが自身のアートを発信できる、創造性溢れる場である。訪れる側からすると、高円寺のアートシーンにどっぷり浸れる空間、というワケ。天井からは存在感のある木の枝がはり巡らされ、閉店した途端動き出しそうな躍動感あるアートで埋め尽くされるFront Desk Barに集まるのは、ミュージシャンやアーティスト、そしてDJが多いと彰さん。(高円寺にお住まいのアーティストのみなさま、自分のアートやイベントを積極的に売り込んでくる人も結構いるそうよ。)
《シェアハウスの運営》という夢を持つ彰さんは、過去の旅行経験から「地元民と観光客の間にあるギャップを埋めたい」という思いを募らせ、BnAでは、「友達みたいな感覚でいれる空間作りを大切にしている」と話す。通りで彼は誰に対しても気さくでフレンドリー、そして何よりも人間くさいのだ。「きょうはお部屋が一部屋空いているので、お見せしましょうか?」と普段は埋まっていて見れない宿泊部屋まで案内してくれる勢い。
嬉しいことにチラっとみることができたお部屋は、荻野竜一さんの作品「TEN」。黄色を基調とするお部屋は、玄関から部屋をつなぐ入り口や、中を外とつなぐ窓の縁に、黄色以外の色をちりばめることによってコントラストを生んでいると話す。さらには自身でライトの色を変え、作品を塗り替えられるインタラクティブな創りとなっている。
そこでベッドの上にあるシンボルの意味をきくと、「男女のプライベートな部分を描いている」との返答が。そんなハレンチなところも、アートと言われると素直に受け止められてしまうのだから不思議だ。自らアートをいじれる工夫がなされているところ、そしてそこで眠ると自分すらアートの一部になれてしまうところが、アート好きの心をくすぐるはず。
宿泊部屋のアートには細部までこだわりが埋め込まれているため、彰さんを始めとするスタッフに詳しく話をきくと、より一層楽しめちゃいそう。
BnAにはメインのギャラリースペースであるFront Desk Barと宿泊部屋のほかにも、イベントスペースを地下に、そして屋上を上に隠し持っている。ホテル自体はあまり大きくないのだが、与えられたスペースをフル活用して楽しませてくれるのは、ゲストに対する愛情表現だと感じる。地下のイベントスペースBackroom Galleryでは不定期でDJイベントやギャラリーが催されるそうなので、Facebookから随時チェックしておきたい。また、Front Desk Barの展示は短くて1, 2週間、長ければ1ヶ月ほどでガラリと変わるため、いつ訪れても新たな刺激を与えてくれる。
Backroom Gallery
屋上「Painter’s Heaven」への入り口
最後にBnAの軸について尋ねてみると、アツい回答が返ってきた。
「たとえばSNSとかインターネットの普及で情報化社会で何が一番大事かっていうと、僕は事件性だとおもうんです。この現場にそのときいなかったら、何も味わえなかった、っていう。一泊泊まる人も一週間泊まる人と同じくらいの興奮と感動を味わって欲しいなと思います。」
BnAが提供する事件性を、ぜひ自分の目で確かめて欲しい。
BnA HOTEL Koenji / Koenji (地図)
アクセス: JR中央線《高円寺駅》から徒歩30秒
宿泊の予定はここから立てる。
Facebook: https://www.facebook.com/TokyoBnA
Instagram: @bnahotel / @bna_frontdeskbar