クリエイティブな人間が、夜な夜なクラフトジンを手に話に花を咲かす、イタリア料理やさん、高円寺に現る。
クリエイティブな人間が、夜な夜なクラフトジンを手に話に花を咲かす、イタリア料理やさん、高円寺に現る。
THE DAY FOOD LAB / 高円寺(マップ)
飲食に対して明るく、ひょうきんな人が多く集う高円寺は、朝までワイワイできる楽しい街だ。そんな愉快な街へたどり着いたら、高円寺純情通りを70歩ほど進み、上を見上げてみよう。すると青とピンクのキュートなネオンサインが光るイタリア創作料理屋さん兼バーの「THE DAY FOOD LAB」がビルの二階からお目見え。
オーナーである秋田県出身の菅原一生さんは、幼い頃デパートの催し物のレコード祭りでレコードを漁り、レゲエ、ヒップホップそしてストリートカルチャーと衝撃の出会いを果たしたのだそう。そのストリートカルチャーに対する愛が、コンクリート調の内装からこぼれ出ている。テーブルに置かれたジンボトルに生けてある可愛らしい花、壁に立てかけられたスケボーやギター。小さな施しが一生さんのカラーを引き出し、様々な撮影に使用されることも、なるほど納得の温かみがあり、格好の良い内装だ。
そこでお食事。一生さんが丁寧にメニュー構想をしたイタリアの創作料理を食べる前とあとにぜひ手にとって欲しいのが、ほかではなかなかお目にかかることのできないクラフトジン。
「クラブでジンを飲んだ人たちに飲ませると、驚きますね。こんな世界があるんだ、って。とにかく地域の特性だったり、作り手の表現だったりが超色濃くて。まさに音楽と一緒だと思うんです。ラベンダー畑がいっぱいある地域のところではラベンダーが香る華やかなジンができるし。ワイン特産の地域だと、ワインから作ったりとか。りんごがいっぱい採れるところだと、りんごから作ったりだとか。そもそもの原料からして、ローカルでやっているところが多いですね。」
そこでボトルのデザインの話に移る。「ボトルも、Tシャツを選んでいる感覚で面白い。たとえばスペインのガリシア地方のジン。ガリシア地域って白い陶器が多いんですよ。だからボトルデザインからもそれが出ているんだと思います。」
ボトルデザインから味まで、地域の特性を表すクラフトジンは、THE DAY FOOD LABをきっかけに興味が深まる。クラフトビールも5タップ用意があるので、食事中はこれらでほろ酔い気分に。
EAT LOCALをテーマに、野菜はすべて産地直送、四季折々のものを取り扱い、季節に見合ったメニューを毎回考えている。そんな一生さんが満を持してお薦めするメニューは、おき火を使って焼く肉。ラム、豚、そして牛があるので、お好みのものを召し上がれ。スペインのテクニックであるこの手法で焼くお肉は、じぶんの舌で試すほかない。
ヒップホップ好きでありながらも、最近は静かめのAsgeirやTom Mischに興味津々な一生さんが店内で流す音楽も、来店時には気軽に注意を払いたい。Smif-N-Wessunを洋楽への入り口とする彼ならではの洋楽とワールドミュージックのプレイリストに耳を向けていると、Shazamの利用回数がいっきに増えそうだ。低音が響くものは食事の邪魔をしてしまうため避けている、という心遣いは、さすがレストランの主と言わざるを得ない。
16年前に秋田から上京してから、一生さんの住まいはずっと変わらず高円寺。高円寺が秘める魅力は、汚らしいところを包み隠さない、色濃いアンダーグラウンドカルチャーにあるという。お昼はご近所の方やOLが憩いの場として利用し、夜にはクリエイティブ系の業界で働く人が多く集う「THE DAY FOOD LAB」は、盛り上がり具合によって営業時間を臨機応変に引き延ばしちゃう粋なお店。クラフトジンに、こだわりの食材が詰め込まれたイタリア料理に、思いがけない出会いに。「THE DAY FOOD LAB」で自分の「好き」をみつけてはいかがだろうか。
THE DAY FOOD LAB (マップ)
営業時間: 12pm-3pm (Lunch) 6pm-1am (Dinner)
予約番号: 050-5592-1530
クレジットカード: Available
インスタグラム: http://instagram.com/thedayfoodlab
今後のイベント
CHIAKI IIZAKA “FAMILIA”
日程: 6月10日（土）〜終了日程未定
インスタグラム: @chiaki_skull
※Tシャツ販売もあり
